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【働き方改革】ジョブ型大学職員の時代は来るのか?

コロナ禍になってから「ジョブ型」という言葉をよく聞きませんか。日本はその対義語であるメンバーシップ型の雇用体系なのですが、外資系や一部の大手企業もジョブ型にシフトしつつあると言われています。安定性が一番の魅力である大学職員がジョブ型に変容することはあり得るのでしょうか。

僕たちはメンバーシップ型で働いているの?

うん、定年制、年功序列の賃金体系、人事権(異動や昇格)を大学が持っているのがその証拠だよ。

 

そもそもジョブ型とは

まずジョブ型についてしっかりと理解しなければなりません。世間話やニュースのコメント欄などでは、ジョブ型をしっかりと理解できていない発言や意見も多く見かけます。そもそもジョブ型とはどういったものなのでしょうか。

欧米はジョブ型って聞いたよ!

そうだね、仕事に対して人が貼り付けられているものをジョブ型というんだ。

見方を変えれば、こういうことです。私は大学に雇用されており現在人事部で労務管理の仕事をしていますが、人事の仕事がやりたくて大学職員になった訳ではありませんし、今後もずっと人事で仕事をする訳ではありません。対して欧米におけるジョブ型とは、人事のプロフェッショナルが企業の人事部門で自身の能力を使って仕事をすることであり、その後に異動などで他の仕事をすることはありません。待遇を上げるには転職してもっと良い条件の会社に入るしかないのです。

ジョブ型は能力次第

 

現在も一部の職種はジョブ型?

そう考えると日本の企業でジョブ型ではないのがわかりますね。日本のメンバーシップ型は新卒採用一括主義とも関連が深いことがその理由です。さて、そんな中でも大学職員で一部ジョブ型(っぽい)職種があったりします。それはカウンセラーや保健師、システム部門のエンジニアや中途採用の元銀行マンといった専門職に近い人たちですね。

確かにずっと図書館から異動しない人がいる!

司書の方だね。ジョブ型とは言わないけど、中途の人や専門の資格を持つ人なんかは実質ジョブ型みたいな感じではあるよね。

ただし、こうした人たちは異動がないだけで、給与は基本的に年功で上昇しているはずです。ここが日本の雇用システムの限界であり、ジョブ型に切り替われない所以でもあります。

専門職で転職を繰り返すのはごく一部

 

大学職員はジョブ型に切り替わらない

ここまでの流れで大学職員、もっと言えば日本の労働市場がジョブ型にはなりにくい理由がおわかりいただけたものと思います。しかしそれは悪いことばかりではないんですね。メンバーシップ型である以上、自身の専門性を高めることは難しいかもしれませんが、一方で生活設計をする上で重要な年功賃金や終身雇用を会社が守ってくれているという面もあるからです。

日本には日本の良さがあるんだね。

そういうこと。あと物事は一長一短だから、どんな仕組みも良いことばかりじゃないんだよ。

メンバーシップ型の良さも

 

まとめ

大学職員は典型的なメンバーシップ型なんだね。

そうだね、一部の職種(システム部門など)を除けばこの状態が続くだろうね。

中途採用でメンバーシップ的な働き方もあるのかな?

あり得るよ。特に同業種内での転職で来られた方には多い傾向があるね。