私立大学の収入の多くは学生納付金(学費)に支えられています。兎にも角にも学生をきちんと集めて、学費をいただくことで運営が成り立っている訳ですが、中には志願者数が減ってしまう大学もありますよね。今回は改めて、どのような理由で志願者が減ってしまうのかをご説明いたします。
学生が集まらないと大学はどうなるの?
経営ができなくなれば当然、閉鎖になるよね。これは民間の倒産と同じだよ。
教育サービス内容が魅力的でない
大学として最も気をつけなければならない部分ですね。単純に面白い授業があるとか、その分野の権威の先生がいるとか、話はそう単純なものではありません。就職状況や課外活動(留学等)の豊富さやキャンパスの綺麗さなども含まれる総合的な評価になってきます。
おしゃれなキャンパスライフ憧れちゃうな!
綺麗な学食やおしゃれな建物など、やっぱり見てくれも大事なんだよね。
大学職員を長くしていると、やはり教育内容にどうしても重点を置きがちです(当たり前ではある)が、高校生などはキラキラしたキャンパスライフに憧れを抱いていることも多く、学習環境や学生生活環境というのも非常に重要な要素となります。
ご自身が選ばれた大学を振り返ると、心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
教育サービスと環境が大事
大学のブランド
これは短期的にはどうしようもないものではありますが、大学のブランドというものも非常に大切です。
「有名大学を卒業したい」
「かっこいいイメージのある大学に入りたい」
教育内容云々の前に、こうした考えを持っている方は多いのが現実です。
昔ほどの、良い大学を出て良い会社へ、という考えは薄れてきているものの、有名私大が強い理由にはやはりブランド力があり、それは日本全国で名前が通っていることを指しているのです。
MARCHや関関同立とか言うよね。
それらはまさに有名な私立大学群だね。他にも日東駒専、大東亜帝国、産近興龍、関東上流江戸桜などこの辺りも中堅私大として人気がある大学だね。
ただし、大学のブランドとは一朝一夕に変えることはできません。地道に作り上げていく覚悟と学内の大変革を覚悟する必要があります。
「良い大学」に通いたい
地の利、世間の需要
これはもはや大学経営の分野にまで入っていくものとなります。かつての短大人気(1990年初頭まで)を考えると、納得できるのではないでしょうか。現在、定員割れを起こしている大学の多くが地方であり、かつ短大や単科大学など、地の利がなく、世間の需要にもマッチしていない大学群が相当しています。
なんで昔は短大が流行ったの?
「女性は四大出ても就職できない」と言われるほど、男社会だったからだね。
エグい話ですが、私立大学はあくまでも自助努力の経営が必要とされていますので、世相に影響を受けるのはある種、当たり前の話です。そうした大学は今のままでは衰退の一途を辿ってしまうので、産学連携や学部改組、地域密着のブランディングなど攻めの経営をしなくては立ち行かなくなってしまうでしょう。
地方の大学は厳しい
まとめ
志願者数が減るって、人気がないからだと思っていたよ。
抽象的にはそうだけど、個別に色々な理由があるんだ。
この問題に大学職員はどのように活躍できるの?
まずは足元の教育サービスを円滑に動かすこと、大局的には新たなブランディングのために大学経営の視点を持って仕事をすることだね。
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