最近、FIRE・アーリーリタイアなどの文言を良く目にしますよね。退職後の生活費を逆算し、資産運用することで生活費を捻出することで労働から解放される魅力的なものですが、果たして欠点はないのでしょうか。
ぼくは働きたくないからFIREしたいなー。
どんなことにもメリット・デメリットがあるはずだから、少し考えてみようね。
大前提「4%ルール」
それは、投資元の資産の4%を配当金として得ることで、半永続的に生活費を捻出し生活していこうというもので、FIREにおける大前提とも言えるものです。
年間300万円必要なら、7500万円が必要ってことかな。
そうだね。この4%という数字は経済成長と運用利回り率から導き出されているよ。
参考にさせていただいた記事
4%という数字は、米S&P株の成長率7%から、アメリカのインフレ率3%を差し引いて計算されている。米S&P株は対象銘柄が多いことから、投資家が市場全体の動きを把握する時に、よく参考にされる。
専門用語についてはあまり触れませんが、配当だけでなく物価上昇を考慮して算出されているということですね。
また、米国株式に投資をすることも定石となります。これは日本自体はここ20年ほぼ経済成長をしていませんが、先進国を牽引するアメリカは常に成長し続けるという予測の元行われています。
米国株式とアメリカの経済成長に依存
理論上の弱点
まずは実際には起こり得ないかもしれない「理論上の弱点」から指摘していこうと思います。一つ目は資本主義に依拠していることです。
え?!世界は共産主義になっちゃうの?
そうじゃないけど、資本主義ってここ200年ぐらいの話なんだ。だから今後新しい経済理論が出てきてもおかしくないよね。
筆者も共産主義者ではありません(笑)が、世界がどのような方向に進むのかは想像がつきませんよね。それこそが現状の経済理論を基盤にしている脆弱性と言えるのではないでしょうか。
二つ目は米国に依存していることです。
例えばの話、WW2以降、世界の警察と謳われた米国が世界を牽引してきましたが、リーマンショックにあるような大不況や世界人口に影響を与える規模の戦争・疫病などが発生した場合には、資産は消し飛ぶか二束三文になってしまう恐れがあるのも事実です。
そっか、直接日本が関係なくても米国に対して影響があれば被害を受ける場合もあるんだね。
裏を返せば日本にだけ悪影響があった場合には大丈夫だけど、そんなことあるのかな?
現在米中対立が続いていたり、コロナウイルスが世界規模で蔓延しているように世界は常に動き続けています。その潮流に乗って、一緒に流れるように生きる覚悟をすることがFIREであると捉えるべきではないでしょうか。
どこまでも他力本願であること
実際の弱点?
話は変わりますが、FIRE・アーリーリタイアしたからといって、悠々自適に何もせず過ごす人ばかりではありません。むしろ単発での労働や非常勤などで稼ぎつつ、時間には囚われず生きようとする方がほとんどではないでしょうか。
えー。せっかく仕事辞めたのに働くのー?
やりたいことだけ出来るっていうのは一つの幸せだと思うよ。
私も憧れます。
しかしこれは私見ですが、日本というのは殊の外「嫉妬に狂った国」です(唐突な悪口)。だからこそ、出る杭は打たれますし、人より楽(得)をしている人を許せないのです。その中にあって、仕事を得ようとする際に邪険にされてしまったり、あるいは上述のように経済理論が切り替わった時に世の中が受け入れてくれるかどうか、恐怖を感じます。
とはいえ、FIREを実践しているようなレベルの方々は腕っぷし一つ、裸一貫でも世の中で立ち回っていけるようなバイタリティを持っているかとは思いますので、跳ね除けることはできるようにも思います。
島国根性
まとめ
>うーん。なんかしっくりこないものもあるな。
気持ちはわかるよ。実際、FIREできるような人は、孤独にも負けないし、ムラ社会とも決別できる強い人だと思うんだ。
じゃあぼくたちもFIREしようよ!
私は仕事に不満もないし、今は大丈夫かな。でも稼ぐ手段としても投資は大事だと思っているよ。